邪神たちの楽園 立ち読み
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第一章 後輩 小森剛志「やめとけ!」  開口一番、それがデスクの答えだった。 「いいか、外国人でもないのに戸籍がない人間がいるってことが、どういうことかわかるか?そんな怪しげなもんに首突っ込んでもろくなことはない!」 「でも・・・。」 「とにかく、だめだ!」  関川リカは入社五年目の二十八歳。  元々、新聞記者を志望し、その念願通り、その職を大手の新聞社に得ていたが、現実は必ずしも彼女が志した通りではなかった。社会の巨悪を暴き、し虐いげたられる弱者に光を当てたい。そんなリカの想いをよそに、配属されたの 03第一章 後輩 小森剛志

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