大規模修繕工事新聞2020年1月号(第121号)
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2☎ 『大規模修繕工事新聞』はマンション改修業界における唯一の業界紙として2010年1月に第1号を創刊して以来、おかげさまで11周年目を迎えました。読者やスポンサーの皆様に感謝を申し上げます。 この記念の節目である2020年正月号において、これからのマンション大規模修繕工事、改修業界はどのような方向に向かっていくのか、一般社団法人全国建物調査診断センター(全建センター)の佐藤理事をコーディネーターとし、管理組合代表として垰下氏、給排水設備コンサルタントの淵上理事に座談会の形式でお話を聞きました。○コーディネーター兼建築コンサルタント 佐藤成幸氏:一般社団法人全国建物調査診断センター理事、マンション管理士○給排水設備コンサルタント 淵上和久氏:一般社団法人全国建物調査診断センター理事、一級管工事施工管理技士○管理組合代表 垰下雅美氏:Aマンション(藤沢市、2006年竣工、300戸)元理事長、現大規模修繕委員会副委員長、NPO湘南マンション管理組合ネットワーク初代会長、現相談役●信頼・安心のホットライン。塗料のトップブランド       (塗料メーカーシェアNo.1 株式上場一部会社)がマンション外壁改修塗料のご相談をお受けします。●「無料外壁診断サービス」も実施中。お気軽にご相談ください。●下記ホームページアドレスから、“マンション改修を応援します!!”を御覧下さい。でキャンセルしました。 なぜこういう風になったのか、設計コンサルタントに求めました。元は設計・監理方式で、設計コンサルタントに委任して工事計画を進めていたんです。 住民の間で工事費用が高いの安いのとはじまって、目安がわからないわけですよ。説明会もなし。理事会や修繕委員会は議事録とっていたんだけど、住民には回さなかったんです。だからさっぱりわからない。コンサルタントが修繕委員会に入って、どんどん進めていった結果です。 そこで「それはやはりおかしいんじゃないか」ということで臨時総会を開き、キャンセルしたほうがいいんじゃないかという話に固まったんです。佐藤氏:全建センターへの相談でも、垰下さんがおっしゃっているケース、つまりどうも設計コンサルタント、設計・監理方式で進めていて、うまいこと行かない、途中からバトンタッチできないかという話は多いんです。淵上和久氏:今、全建センターのトータル・マネジメント方式を採用しようと相談を受けている管理組合があって、実はそのマンションもいろいろ失敗がありました。 管理会社は突然あの工事やりましょう、この工事やりましょうと長期修繕計画をガラッと変えた工事提案をしてくる。コンサルタントに頼んでも管理組合が考えている意図を受け入れて垰下雅美(たおした・まさみ)氏 Aマンション現大規模修繕委員会副委員長お問い合わせは多年の実績と経験を持ち、優れた技術力を誇る当社へ̶。関西ペイント株式会社・関西ペイント販売株式会社[マンション外壁改修塗料相談センター]座談会参加者コンサル選び失敗で工事がとん挫住民説明なしで進めていった結果佐藤成幸氏:現在、改修業界では修繕工事の発注方式において、管理会社不信や不適切コンサルタントの問題に直面しているという現実があります。 改修業界は多様性の時代となり、いろいろな選択肢があって、その中から管理組合が自身で選んでいく―そこに管理組合の自主性、自立性が存在していくと考えらえます。 垰下さんの管理組合では、大規模修繕工事直前にコンサルタントや施工業者の選定を取りやめました。まずはその経緯からお話しください。垰下雅美氏:私どものマンションは築14年目ですけれど、2年前に大規模修繕工事を予定しました。けれども管理組合、すなわち住民にですね、説明が徹底されてなかったということが原因で設計コンサルタント、内定していた施工業者を臨時総会http://www.kansai.co.jp新春!特別座談会『大規模修繕工事新聞』発刊10周年記念トータル・マネジメント方式、セカンド・オピニオン制度…全建センターのサービスメニューを徹底討論!マンション外壁改修塗料相談センター開設

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