大規模修繕工事新聞2019年10月号(第118号)
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 管理組合の修繕奮闘記を募集します。掲載を希望する管理組合は全国建物調査診断センターまでご連絡ください。編集担当記者が現地に取材に伺います。 ※記事は記者が作成します。取材時には住民説明会資料、施工写真データなどをご用意ください。        全国建物調査診断センター TEL. 03-6304-0278  FAX. 03-6304-0279                           info@zenken-center.comティは万全。工事の打ち合わせではほとんどの住戸が参加する。住民検査もほぼ参加。このため、管理組合・設計者・施工者の話し合いがスムーズに進んだ。 GNSアンカー工法は、費用が他工法より廉価であり、前回のトップコート等の下地処理は無関係、その上10年保証も得られるということで、管理組合から承認を得た。 もちろん、アンカー工法のため、ピンの跡がつくが、ピンの頭部を焼付塗装するため、ほとんど目立たない。また、GNSアンカー工法採用前ではあきらめていた、玄管理組合による工程検査も多くの人が参加した当初の調査よりも劣化数量が多かった妻側の外壁実際のGNSアンカーピン施工後の様子。遠くからではほとんどわからない2 File Data. 132 東京・大田区/ハイネス久が原管理組合16戸、築39年、2回目の大規模修繕GNSアンカー工法で「満足な」工事に 16戸の小規模マンション。一般のマンションよりもたいへんなのが組合資金の確保。今回実施した大規模修繕工事は築39年で3回目となる 工事前は手の届く範囲で打診棒による調査や、目視による調査を行う。今回は当初の建物調査診断では外壁タイル等の劣化数量を多く見込んだ。 本工事での大きな課題は、建物調査時の劣化数量と実数の差。設計者としても、1回目の工事で行ったトップコートが多くささむけていたことから、タイルの浮きなど、劣化数量は多いのではないかと想定していたという。 ところが、実際に足場をかけて行った全体調査では、大目に見積もった劣化数量より1.5倍ものタイルの浮き等があることがわかった。特に西面である妻側の外壁では6~7割のタイルが浮いていたのだ。 数量が多くてエポキシ樹脂の注入では費用がかかり、提案したメーカーの工法では前回のトップコートとの相性がよくないということで、さらに費用がかかることとなった。 そこで施工者であるリノ・ハピア㈱が提案したのは、外装タイルの落下防止のためのGNSアンカー工法(左ページ参照)。 管理組合は16戸ということもあって、コミュニ管理組合

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