大規模修繕工事新聞2019年9月号(第117号)
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2 北海道支店 東北支店 横浜支店 中部支店 関西支店 九州支店 1階の落下防止庇の鋼材においても、錆汁が流出している個所があった。雨水などの浸入が考えらえる。根本的な補修は大掛かりな工事となるため、錆汁が出ている個所のシーリングを撤去して、内部滞留水を排出。錆止め処理して、再度、先端塞ぎシーリングを充填した。 その他、バルコニー手摺に衛星放送アンテナを設置している住戸が多く、各戸に対して取り外しを折衝する必要があった。修繕委員会の対応により、各戸の個別負担で工事期間中も視聴可能なように、足場へのアンテナ移設を行ったが、新4K8K衛星放送がはじまったことによる、個別アンテナの設置も今後の課題のひとつである。テラス床の防水改修屋外通路の防水改修 File Data. 131 横浜市/金沢シーサイドタウン並木二丁目第12住宅管理組合建物の維持管理「管理組合主体」は当然住環境、資産価値の維持・向上を目的に 横浜市の金沢シーサイドタウン地区は分譲約4,300戸、賃貸約3,000戸の集合住宅をはじめに、公共施設、商業施設等により開発・整備された、住環境として恵まれた地区だ。 各自治会を中心として、お祭りや文化祭などのイベントを実施し、住民主体で地域を盛り上げる活動が活発でもある。 こうした住民主体の地域活動とともに、マンション(建物)の維持管理も「管理組合主体」が当たり前となっている。 今回、並木二丁目第12住宅で行われた2回目の大規模修繕工事の目的として管理組合は「建物外壁等の耐用年数を延ばし、建物内外の機能改善をもって住環境の向上と、資産価値の維持・向上を図る」ことを掲げた。 立地が海辺に近いこともあり、バルコニー手すり、格子フェンス等、鉄部の発錆が著しく、腐食個所が多く判明。補修方法は、修繕委員会や設計・監理者、施工者との定例会議などで協議して、フローチャートを作成しながら、不具合状態の改善を計った。 しかしながら、工事完成後、交換しなかった部材の内側で残存錆が成長して露出。今後の懸案材料として対応の検討が余儀なくされている。管理組合

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