大規模修繕工事新聞2019年2月号(第110号)
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..201925 マンション自体が古くなり、建物の高経年化と、居住者の高齢化という2つの老いに苦労しています。 役員のなり手不足は管理組合運営が円滑に行われなくなり、これから二代、三代と世代交代を行っていかなければならない中で、大きな悩みです。 今あるマンションを次世代に残すため、役員のなり手不足への対応策があれば教えてください。けることで、各役員の負担を軽減させます。また、役員業務マニュアル、年間の業務執行工程表等を作る管理組合もあります。やることがわかれば役員を引き受ける不安も軽減できると考えられます。④役員の就任期間を延長する。 意欲ある役員が継続的に就任してもらうために、再任回数を増やすことも一案です。また、理事長経験者を顧問とする制度や、理事会事務局を設けることで安定的な管理運営を目指すことも可能です。ただし、安定化の反面、「やってやっている」など、横暴な態度が出るような人がいる(人になる)ケースも考えられます。⑤組合活動への関心を促す。 外部の専門家を呼んでマンション管理に関する勉強会を開催することで、初めて役員になる方にも自信を持ってもらう期待ができます。広報紙を定期的に発行したり、アンケートをしたり、意見箱を設置したり、そうした広報活動を積極的に行うことで合意形成をしやすくすることも大切です。⑥外部専門家を活用する。 最終的には、外部専門家を顧問、事務担当、役員(管理者含む)に採用する方法があります。基本はマンションの区分所有者が管理することが理想ですが、誰も管理運営をせず、スラム化してしまうようなマンションでは、そこに住んでいる人以外の外部の専門家を雇う方法があります。 国では外部専門家の活用をすすめていますが、金銭事故や利益相反取引等が起こらないよう、業務執行のチェック体制・ルール作りが重要です。(参考:NPO湘管ネット研修交流会)Q64 役員のなり手不足への対応策は?13北海道支店 東北支店 横浜支店 中部支店 関西支店 九州支店マンションの建物調査から大規模修繕工事までベストアンサーに選ばれた回答役員資格者の拡大、役員業務マニュアル作成等大切なのはコミュニティー、管理組合で検討を 役員のなり手不足への対応策をまとめてみました。 大切なのはマンション内のコミュニティーです。各管理組合に応じて検討してみてください。①役員資格者の範囲を拡大する。 外部居住者、賃借人にも役員資格を与える、または同居親族に区分所有者の代理権を与える等で、理事会への出席率をあげます。②組合活動の労力を金額に換算する。 組合活動に参加できない区分所有者から協力金を徴収する、役員報酬制を導入する等で、役員業務を行う人と行わない人の公平感を確保します。③役員の業務を効率化させる。 会計、営繕、防災・防犯、広報、福祉担当など担当を振り分伝統に培われた信頼と技術を提供いたします。教えて!管理組合交流相談室東海塗装株式会社リニューアル事業部

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