大規模修繕工事新聞2018年12月号(第108号)
20/47

湿式外断熱工法を採用共用廊下部分に75mmの断熱材を貼りつけアルミサッシ枠は断熱塗材を塗布し、水切り材を延長4工事データ○工事名/サーム千歳ドミニオWing3外断熱改修 ○建物概要/1992(平成4)年11月竣工・RC壁式構造・地上5階建て・118戸 ○発注者/サーム千歳ドミニオWing3管理組合 ○設計・監理者/㈲大橋建築設計室 ○外断熱改修施工者/StoJapan㈱○主な工事内容①屋上・既存/アスファルト露出防水保護塗装(2008年改修済み)    内断熱材:屋根スラブ下発泡ウレタン30mm・改修/既存防水層を残し、外断熱材(硬質ウレタンボード50mm)+改質アスファルト露出防水    既存アルミアングル笠木の再利用、斜め笠木の新設②外壁・既存/コンクリート打ち放しの上に石目調吹き付け塗装    内断熱材:外壁面発泡ウレタン30mm、基礎回りFP板30mm打ち込み    *共用部分廊下の外壁面は無断熱・改修/湿式外断熱工法 *外部階段の外壁は吹き付けタイル仕上げ    外壁:EPS断熱材75mm、高耐久塗材仕上げ(Sto)    基礎回り:XPS断熱材50mm、樹脂モルタル15mm(ダウ化工)③建具工事・既存/専有部分:樹脂サッシ複層ガラス入り    共用部分:アルミサッシ単板ガラス入り・改修/専有部分、共用部分ともにLow-E複層ガラスに交換    アルミサッシ枠は断熱塗材塗布、水切り材の延長④換気口等・改修/換気口の延長および換気フード交換⑤バルコニー・改修/現状モルタル防水金コテ、浮き割れ部分を撤去し、全面ウレタン防水、アルミ手摺一部切り詰め補修    住戸隔て板:既存枠スチール製からアルミ製に新規交換    防暑対策としてブラインド・すだれ設置用のフック設置⑥その他/玄関スロープ新設および風除け室の両開きドアを自動ドアに交換、内部廊下および階段室の床、壁、天井補修、管理棟の外壁改修○工事時期/2012年窓はLow-E複層ガラスに交換 File Data. 122 北海道千歳市/サーム千歳ドミニオWing3管理組合冬場マイナス20℃も光熱費30%節減効果 今年5月に行われた日本マンション学会北海道大会の見学会で訪れた、千歳市のサーム千歳ドミニオWing3管理組合と札幌市のイトーピア旭町管理組合の外断熱改修を紹介する。どちらもドイツに本社を置く世界的壁材メーカー・Sto社の日本正規代理店であるStoJapanが施工を担当した。 FileData.122のサーム千歳ドミニオWing3は6年前の2012年、1回目の大規模修繕工事とともに外断熱改修を実施。国土交通省の長期優良住宅先導事業による工事として、補助金3,000万円を得ることができた。 建物の基礎部分も土を掘って断熱材を設置、共用廊下の窓もLow-E複層ガラスに交換するなど、徹底的に断熱にこだわった工事となった。 管理組合の住民によると、この地域の冬場はマイナス20℃になるという。「でも外断熱改修をしてから暖房機や灯油を使うことが少なくなり、光熱費が30%減った」と、外断熱の効果を実感しているという。─特別編:外断熱改修管理組合

元のページ  ../index.html#20

このブックを見る