大規模修繕工事新聞2018年9月号(第105号)
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NPO日本住宅管理組合協議会/集合住宅管理新聞『アメニティ』2018年7月5日付第431号「論談」よりションでその傾向が顕著だ。 築50年の千葉市の稲毛海岸3丁目団地(768戸)では3年前、鍵預かり制度をはじめた。認知症高齢者の鍵の紛失などが増え、70歳以上の高齢者を対象に、申請書と引き換えに鍵を預かる。さらに空き家所有者からも鍵預かりを広げ、合わせて80戸から預かって管理組合の金庫に厳重に保管する。 高齢者からは無料、空き家所有者からは点検費用として3カ月ごとに1,500円とこちらは有料。全戸768戸のうち10%超の80戸で利用があり、利用率は小さくない。 鍵預かりで、部屋に立ち入られる不安が懸念されるが、住民と管理組合との信頼感がしっかりしているから、トラブルはゼロ、という。 横浜市の民間マンション(426戸)は、全戸の鍵を管理会社が預かる。こちらは約7年前から開始。東事業内容 うっかりして鍵を落とした、忘れたといった鍵をめぐるトラブルが増えている。 超高齢化、認知症高齢者の増加が進む築30年後半、40年以上のマン日本大震災の経験から、大震災などいざというときに管理会社が鍵を預かっていれば、帰宅困難などで家族がバラバラになった時などに救いになる、また平時の鍵忘れにも対応できる安心感からこの制度をはじめたと理事長は強調する。 このマンションは東日本大震災では大きな被害はなかったが、管理会社に防災対策の整備を要求、管理組合自身もフロアごとにフロアにリーダーを決め、防災会議を開くなど防災に強いマンションを目指している。 3年に一度、昼間の連絡先、血液型の登録を更新する。住民が若いせいか、制度発足以来、預かった鍵の利用の事例は発生していない。 鍵預かりについて大手管理会社に聞くと、管理員の人手不足から広げるのは難しい、と口をそろえる。実際に引き受けている一部の管理会社は管理組合と契約を交わして引き受けるが、実際は警備会社に委託しているのが実情、という。高齢者の多いマンションでは気心の知れた友人同士で緊急の時を考え、鍵を預け合うことは習慣化しているというが、鍵預かりの成否のカギはどうやら住民同士、管理組合と住民の信頼関係に尽きるようだ。(NPO日住協論説委員会)ゼネコン勤務時代の 現場・設計・積算 の経験を活かし一級建築士事務所 イーストサン株式会社 を設立本  社 〒232-0025 神奈川県横浜市南区高砂町2-19-5           ☎045-225-8200東京支店 〒105-0023 東京都港区芝浦1-14-5           ☎03-5730-3950圏央支店 〒252-0231 神奈川県相模原市中央区相模原2-3-16           ☎042-704-9661●大規模修繕工事コンサルタント ●建物調査・診断●設計 ●工事監理 ●長期修繕計画作成●設備調査診断・設計・工事監理〒136-0076 東京都江東区南砂2-2-16 東陽町グリーンハイツ301号TEL:03-5683-2403 FAX:03-5683-2426http://www.eastsun.jp E-mail: eastsun@js6.so-net.ne.jp14マンションの鍵預かりを考えるイーストサン株式会社一級建築士事務所大規模修繕工事における     管理組合様のパートナー

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