大規模修繕工事新聞 103号
7/61

201885..706-6232-5033092-436-1388大規模修繕保険事業課らどうですか、ということを主催者に提言しました。何かプロジェクトをしようとしたときに、ご意見番としてある人に仕切らせようというんじゃなくて、ご自身がマンションの理事長をされたときに大規模修繕工事なり、理事会の運営なりをどうやってされたんですかという素朴な話を聞いてみる、それによって自分たちが「なるほど、同じような体験をするときに参考になるよね」ということだけでも、この理事長経験者参画方式等の仕組みは有効かなと思います。プロジェクトマネジャーの役割とは―現在、設計監理方式では設計コンサルタントの質が大きな問題となっている。トータルマネジメント(TM)方式では設計コンサルタントの代わりにプロジェクトマネジャーがその役割をするというが、その辺はどうなのか。菅氏:プロジェクトマネジャーはあくまでも管理組合をフォローする人です。設計監理方式と違って実務は行いません。 管理組合が信頼できるパートナー施工会社を選んで、その施工会社が管理組合のために選択した工事内容、工事費用について査定することを管理組合と一緒にやりましょうね、というのがプロジェクトマネジャーの役目です。基本は責任施工方式です。 もちろん監査はするし、チェックもするけど、工事監理などの実務を行わない点で、設計監理方式からみて、より近い関係といえます。佐藤氏:トータルマネジメント(TM)方式では、「管理組合と目的が一緒」という意味合いを込めて、施工会社を「パートナー施工会社」という用語にしています。 実際に施工会社に施工者としての能力だけを求めるのではなく、パートナーとしての目線、それは管理組合の立場になって物事を考えた場合にどのような提案があるのか、どのような行動をとるのか、をみて選定します。 設計監理方式では施工会社に安全管理、品質管理、工程管理、それと施工としての出来栄えだけを求めることになるんですけれど、トータルマネジメント(TM)方式では単なる施工会社としていないところに意味があるのです。 こうした管理組合目線に立ったパートナー施工会社を管理組合とともに選び、パートナー施工会社の責任施工方式の上で、管理組合とともに監査していくのがプロジェクトマネジャーです。 設計監理方式の設計コンサルタントとは立ち位置から違ってきます。―トータルマネジメント(TM)方式で、実質的にプロジェクトマネジャーを担う方となると、今回の講師の2人の会社にお願いするという形になるのか。また、講師2人とパートナー施工会社との関係は?司会者:講師は2人とも、いわゆる設計コンサルティングの会社の方ですが、一般社団法人全国建物調査診断センターで受ける形になります。菅氏:募集するパートナー施工会社の条件を決めるわけですが、それを正に管理組合が自主性を持って決めてもらうように持っていきます。それを人任せにするから、今、問題となっている不適切コンサルタント問題が出てくるのです。佐藤氏:私がプロジェクトマネジャーとなるのであれば、まず管理組合に対し、「大規模修繕工事とは?」などの学習を半年くらいかけてやった上で、どういうパートナー会社を選びますかとやります。052-212-5210佐藤成幸氏(右)と菅純一郎氏の講師陣申込累計2850棟!(平成29年6月現在)「あんしん大規模修繕工事かし保険」管理組合を守る保険制度です!

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る