大規模修繕工事新聞電子版dsk18-04
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6住棟内排水設備の仕組み(伸頂通気方式) 住棟内排水設備の仕組みについて、台所、浴室、洗面、トイレから排水された雑排水、汚水は、排水器具、排水横引き管を通り、パイプスペース内の排水立て管に接続されます。 住戸内の専有部分の排水管は横引き管までで、共用部分となる排水立て管が1階床下の横主管につながっていきます。 また、昭和の時代のマンションでは排水管と通気管による2管式排水管方式が主流ですが、複数の枝管を接続できる特殊集合継手の出現により、多方面から立て管に直接接続できる単管2管式排水管方式(右)、単管式排水管方式式排水方式の改修も増えてきています。 排水設備の改修工事は、管理組合や住民にとって最難関の工事といえます。 ・住まいの中が工事現場になる(騒音、振動) ・数日間連続の入室工事となる(7~10日間程度) ・上下階同時施工が必要なため、工事日が指定される ・入室工事の際には原則在宅しなければならない ・工事費用、特に内装工事費用が想像以上にかかる ・ 部屋の中が、引越しでもするのか?と思うぐらい片付けが必要となる ・上記の合意を形成するのに3年以上かかる 以上、マンションの大規模な改修で、これだけ住民負担がかかる工事はありません。管理組合では住民への周知・説明などを繰り返し、いかにして合意形成を行っていくかが大切といえるでしょう。<文/全国建物調査診断センター・給排水設備担当 渕上>リニューアル事業本部解説と事例マンション設備の改修マンションの排水方式について

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