大規模修繕工事新聞1803(99号)
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..201835ちょっと一息 小生の次女はアメリカ人と結婚し、子どもを授かった。その孫が小学校高学年になり、日本語が最近少し怪しくなってきた。お父さんと話す時はもとより母親と話す時も英語だ。特に母親に口答えする時とか喧嘩する時には日本語が出てこなくなった。私との会話も難しい日本語が混ざると、一時、テンポが遅くなる。 そんなこともあって、ポケットタイプの小さな翻訳機(ポケトーク)が開発されたとのニュースをみて、少し高い(3万円前後)と思ったが、孫との会話がスムースに行える一助になればと思い、早速予約した。 2月末に届くというので、心待ちにしていたところ、大学生の孫(長女の子供)に、「じいちゃん、そんなもの買わなくても、スマホの無料アプリで十分だよ」と教えられた。 VoiceTra(音声翻訳)という無料アプリで、国立研究開発法人情報通信研究機構の先進的音声翻訳研究開発推進センター(NICT)が開発した純国産の優れモノだ。 同センターの説明によると「世界の『言葉の壁』を打ち破り、グローバルで自由な交流の実現を目標として、多言語音声翻訳技術の研究開発と産学官(産業界、学校、官公庁)連携による社会実装を推進する」という。多くの人が使い込むことにより、翻訳精度が向上するので、当面無料にしているらしい。今ははやりのAIの技術を駆使しているようだ。かくて、ポケトークの方は予約を取り消させてもらった。 自動翻訳アプリは「Google 翻訳」でも、既に実用段階に入っているようで、会話モードでは、音声入力で2つの言語をリアルタイム翻訳、スマホが通訳機に早変わりする他、外国旅行などで、レストランのメニューや店の看板などをカメラで撮ると即座に日本語に翻訳してくれるらしい。 次女に子供ができた時、英語を学びなおそうとしたら、娘から、「英語でなく日本語でしゃべるように」ときつく言い聞かされた。子どもたちが日本語もしゃべれるようにするためだということで合点した。 AIやスマホの発達で、世界中で言葉の壁がなくなる時代になれば、戦争の脅威も減ってくるに違いない。今まで、電話機能しか使ってこなかったスマホだが、これからはもっと色々な用途で使いこなせるようになりたいものだ。 (文:ジャーナリスト・井上勝彦/絵:そねたあゆみ)15おもしろコラムAI翻訳機

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