大規模修繕工事新聞1709(93号)
18/28

 「ロープ工法を売りにしているとはいえ、足場を組んだほうがいい個所、ロープのほうがいい個所など、状況に1. 低コスト…仮設床、はしご等が不要なため、工事費用のカットができる2. 迅速対応…高所の小工事に迅速な対応がとれる3. 防犯…枠組み足場でありがちな不審者の侵入などの心配がない4. 圧迫感の解消…枠組み足場と異なり、工期中の圧迫感等の負担が解消される5. 作業条件の解消…隣の建物との間隔が狭く仮設足場を組み立てるのが難しい個所などでの工事が可能である応じた提案をさせていただいています」と㈱エーファイブの木村康三社長。 しかし、今回ロープ工法の採用によって仮設足場の費用約1,300万円が250万円に削減できることになった。こうした経費削減は外壁の保護塗装材のグレードアップなどを採用することにつなげた。 そもそも管理組合の知識・意識レベルは高い。修繕委員会を中心にあらゆる情報を集め、自分たちで判断できる体制ができているのだ。 例えば、大規模修繕工事予算のための建物診断はロープによる作業の様子2ロープによる作業の様子3SMC工法によって浮きタイルはピンを打ちつけるロープによる作業の様子1タイル外壁の劣化具合別にマーキング色を変えたロープ・ブランコ工事のメリット2 File Data. 107 横浜市/モアクレスト上星川管理組合管理組合が工事会社、工法、材料を選定大切なのは発注者としての自覚 まず、今回工事の大きな特徴は、工事作業ためにつくる仮設の作業床や通路である足場を設置しない工事としたことである。建物診断の調査結果からも「この程度の浮きの枚数ならば、総足場ではなく、ブランコやゴンドラでの補修も可能であり、経済的とも言える」という報告書を受けた。 これを受けて管理組合が発注したのが㈱エーファイブ。ロープ・ブランコ工事を手がける数少ない工事会社である。管理組合

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る