大規模修繕工事新聞1805(89号)
15/16

..201755◇ 修繕積立金は一部管理会社の標的! 大規模修繕工事の60%ほどは管理会社が元請けとなっているが、一部の管理会社は実際の工事を下請けに丸投げし、あたNPO日本住宅管理組合協議会/集合住宅管理新聞『アメニティ』2017年4月5日付第415号「論談」よりかも自社が施工しているかのように見せている。 全体の工事費の20~30%以上が、そういう管理会社の取り分である。それは工事費に上乗せされるので、例えば下請けが1億円で施工の場合、それとは別に少なくとも2,000万~3,000万円を管理会社が手にし、合計1億2~3,000万円を管理組合が支払う。 工事規模が大きくなれば、管理会社が横取りする金額はどんどん増え、管理組合の修繕積立金は減る。さらに管理会社は親切ごかしに、あそこを直しましょう、ここを直すべきですなど、様々な無駄遣い提案をし、理事長に媚を売り、印鑑を押させる。 このようなことは日常行われている。 管理組合のことを考えた取り組みをしている管理会社は多くなく、憂うべきことである。◇ある管理会社の横暴ぶり ある管理会社が下請け施工会社に「弊社管理物件への対応について」というタイトルの文書を送達した。 「弊社管理物件の大規模修繕工事に関しては、弊社は何らかの方法で関与していくことを大前提としているため、当該施工会社に対していかなる形でも営業活動につながる行動は謹んでいただくよう申し入れを行いました」 「つきましては、貴社におかれましてもたとえ施工実績のあるマンションであっても、弊社管理物件においては、管理組合への直接的な営業はもちろん、セミナーの案内等、間接的営業活動も一切控えていただきますようお願い申し上げます」 管理組合を我がものとし、自由競争を阻害し、さらに当該管理会社による下請け施工会社に対する脅しと横暴ぶりが伺え、管理組合のおカネを、単に金づるとして捉えていることも明白である。 このような管理会社を元請けにした大規模修繕工事では、先述のように工事費は余分にかかる。元請け可能な施工会社に加え、適切な見積もりを見極めて元請け選定をして工事を進めたい。管理組合は主体は自らにあることを認識し、管理会社に任せることはやめたい。施工会社は管理組合に寄り添い、質の高い仕事をしてもらいたい。(NPO日住協論説委員会)15千葉本社〒273-0014 千葉県船橋市高瀬町31番3号TEL 047(434)1786 FAX 047(434)1789TEL 047(434)1751㈹〒111-0056 東京都台東区小島2-13-3 ティーエスケービルTEL 03(5809)3374 FAX 03(3866)5805TEL 03(5809)3151㈹東京本社支店神奈川・埼玉営業所津田沼・市川元請になりたがる一部管理会社の脅しと横暴

元のページ  ../index.html#15

このブックを見る