大規模修繕工事新聞2019年7月号(第115号)
18/58

施工者:株式会社カシワバラ・コーポレーション 現在、全建センターが取り組んでいるトータル・マネジメント方式(TM方式)の先駆的な事例といえる。TM方式では戸数要件はなく、中規模、大規模マンションでも対応する。 事例マンションの施工はカシワバラ・コーポレーションが担当。外壁タイルの剥離防止工法を採用し、工事見学会での目玉ともなった。外壁補修の後、壁面をコーティングするもので、汚れにくく、美しさの保持。タイルも「クローンタイル」と呼ばれる柔らかな樹脂タイルでひび割れの再発防止となる材料も使用している。■東京本社〒108-0075 東京都港区港南一丁目8番27号 日新ビル9階☎03-5479-1400 代表者:柏原伸介 設立:1949年(昭和24年)3月資本金:2億5,010万円 http://www.kashiwabara.co.jp施工者の居住者向け連絡ボード。工程表など随時更新される外壁塗装の試験施工①希釈率3%、5%、7%の塗料を用意外壁タイルの貼り替え工法を紹介共用廊下・階段床を剥離し、長尺シート貼りを行う実際に3種類の塗料を塗布した部分を見比べてみる工事データ○工事名/ポートハイム第2吉野町大規模修繕工事 ○建物概要/1985(昭和60)年竣工・RC造・1棟・7階建て・51戸 ○発注者/ポートハイム第2管理組合 ○施工者/㈱カシワバラ・コーポレーション ○工事監修/㈱岡田建築設計○主な工事内容/足場設置/下地処理/外部塗装/鉄部塗装/ベランダ防水/共用廊下シート貼り替え/その他外壁塗装の試験施工②ひび割れ0.3mm以上のUカットシーリングの補修を実践外壁タイルの洗浄方法を説明2 File Data. 129 横浜/ポートハイム第2吉野町管理組合TM方式の先駆的な事例工事監修プラス責任施工 市街地マンションにおける改修方法としてNPO浜管ネットが「中型マンション改修工事見学会」を行ったマンションを紹介する。 管理組合の取り組みにはまず、管理会社の倒産が引き金になった。これまでの経理の不透明さ、会計のずさんさを目の当たりにし、管理組合は自主管理を目指そうと浜管ネットに相談依頼に来たのだ。 最初は組合運営の立て直しの相談だったが、1985年竣工という築年の古い建物であることから建物管理・計画修繕の問題も出てきた。ただし、その予算はない。 そこで浜管ネットから提案があったのが、原則30戸未満の小規模マンション向けに制度化された「小規模マンション設計監修・工事監修方式」。修繕資金が蓄積されていない小規模老朽マンションに少しでも適正な維持管理ができるよう、管理組合に目を向けてもらうことを目的した制度である。提案型の基本計画書による責任施工会社選定を行い、設計コンサルタントは工事監修だけを行う取り組みである。 ポートハイム第2吉野町は51戸で、「原則30戸未満」の要件には当てはまらないが、今回は浜管ネット技術者部会の岡田建築設計事務所が個別案件として対応した。管理組合

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る