大規模修繕工事新聞2018年11月号（第107号）

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計計62005年竣工・２棟・90戸３段昇降式（地上１階・地下２階）機械式駐車場装置30基（全90台収容）駐車場使用料（月額）　上段12,000円、中段10,000円、下段8,000円年間の収入→　平均10,000円／台×12カ月×90台＝1,080万円※ただし現在、駐車場の専用会計はなく、使用料収入は管理費（一般）会計に40％、積立金会計に60％を充当している。交　換　時　期＜駆動系＞チェーンモーターその他＜電気系＞操作盤リミットスイッチその他＜構造系＞収入支出駐車場使用料FM契約〈現行〉（POG契約〈参考例〉）維持・修繕費更新ケースによっては収支がトントンとなることも考えられますが、大きな問題があります。　駐車場専門の会計システムがないため、使用料収入は管理費会計と積立金会計に充当されています。建物や設備の長期修繕計画に機械式駐車場の項目があれば積立金会計からまかなえますが、なければ実際には３億2,400万円の収入額は０円ということになるのです。　積立金会計からの借り入れは必須となることでしょう。　メンテナンス費、維持管理費、更新費とその出処がどこにあるのかを把握する必要があるでしょう。ヒントは必ず会計報告の数字の中にあります。・〈現行〉フルメンテナンス（FM）契約（現場点検は年４回）　月々の定額料金に交換部品代、修理費用を含んだ契約　年間の支出→　　１基（３台分）60,000円／年×30基＝180万円・〈参考例〉POG（パーツ・オイル・グリル）契約（現場点検は年４回）　劣化した交換部品代、修理費用は含まない契約　年間の支出→１基（３台分）24,000円／年×30基＝72万円15　年20　年257,400551,700114,000123,90044,10081,000117,000417,0001,324,800111,60081,00027,00052,200653,10032,4005,400（2,160）14,28313,608※更新は国交省ガイドラインより4,200円／台・月×30年を参考としている＜取材協力・㈱桐ケ谷工業所＞〈表1〉長期保全（維持・修繕）計画※1基分の部品代10　年〈表2〉機械式駐車場30年の収支予想　〈表１〉では分譲時からの長期保全計画により、維持管理・修繕費用が１基３台でどのくらいかかるのかを試算しています。30年間で合計１基につき、約476万円かかり、90台では１億4,283万円かかることになる計算です。　これをもとに〈表２〉で30年間の収支予想をしてみました。　収入は駐車場使用料が合計３億2,400万円で、ここからフルメンテンナンス契約、維持・修繕費、更新（建替え）費用の合計（３億3,291万円）を差し引くと891万円の赤字となります。　フルメンテンナンス契約からPOG契約に切り替えた場合、※1基分の部品代476万1,000円×30基＝14,283万円（30年合計）5　年257,400123,900111,60081,00027,00052,200653,10044,10081,00027,000152,100（単位：万円）1年30年間1,080180（72）――25　年30　年44,10081,00027,000152,100（単位：円）257,400551,700237,900772,2001,103,400599,700111,60081,000117,000469,2001,825,800467,100486,000342,000990,6004,761,000　これまで駐車場にかかる経費について顧みなかった管理組合が10年目で懸案事項として立ち止まって考え、分譲からかかった費用、これからかかる費用を試算した内容を紹介します。◆マンションデータ◆メンテンス契約の形態　　　　　●問い合わせ先　　　　　　一般社団法人 全国建物調査診断センター　　　　　　「駐車場リノベーション機構」　　　　　　TEL：03−6304−0278　FAX：03−6304−0279　　　　　　E-mail：info@zenken-center.com　　　　　　URL：http://www.parking-renovation.com全建センター「駐車場リノベーション機構」からの発信30年の収支でトントンも駐車場専用会計なく機械式駐車場の落とし穴！積立金会計からの借り入れ必須！