大規模修繕工事新聞2018年11月号(第107号)
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〇意匠性:タイル特有の意匠性を損なうことなく、鮮明で重厚な仕上り感が得られる。艶消しタイプの上塗材(特殊アクリルシリコン)は低汚染性を発揮する。〇防水性:ひび割れ部への浸透性に優れた柔軟な透明塗膜で雨水の浸入を防止することで、エフロレッセンス(白華現象)の流出防止やタイルの剥落を予防する。〇耐候性:下地水分の影響による白濁がなく、黄変しに〇作業性:塗装工程が少なく、経済的な工法である。〇高品質:全国アロンコート®・アロンウオール®防水工事業協同組合員による施工で資産価値の維持・向上に努める。くい塗膜である。 ルーフバルコニー、バルコニーにはウレタン防水を施工。液体状のウレタン樹脂を複数回塗ることで防水層を形成し、雨水の浸入を防ぐ。 大規模修繕工事の大きな目的は、躯体コンクリートに雨水の影響を与えないこと。基本的なことに重点をおけば、建物の経年劣化の進捗も遅くなるといえる。①タイルの浮き部分をマーキング③タイル付着前にモルタルを塗布②タイルを剥離④トップコート材のクリアウォールを塗布⑤斜壁タイル面工事完了ISO9001・14001認証取得により、万全な品質管理と環境に配慮した施工管理システムを構築致し、お客様に安心とご満足を頂ける改修工事をご提供致します。2アロンクリアウォールの特徴 File Data. 120 横浜市/エトワール山下管理組合中華街入口で車両制限の配慮斜壁対策はクリアウォールを採用 横浜・中華街への玄関口に立地する10階建てのマンション。周辺はマンションが建ち並ぶ一角であるとともに、中華街の飲食店へ生鮮食料品などを届ける卸売り業者の車両が頻繁に通行する環境でもあった。 このため、仮設足場の設置や建築資材の搬入時は車両を通行止めにするなど、車両制限等の配慮を行うことになった。 また土地柄、住民は賃借人の中国人も多く、中国語による工事のお知らせチラシを随時作成。洗濯物干し情報やバルコニー外壁の高圧水洗浄の実施等、住民への協力を仰いだ。 建物として特徴的なのは、斜壁への対応。斜壁は、建設時の立地状況から通風、採光等を確保するため、建築基準法の斜線制限に沿って設計される。 ところが一般の外壁と違って、斜めになっている分だけたくさん雨を受けることになる。当マンションでは側面の外壁と同じタイル仕上げの斜壁のため、この部分からコンクリートへ雨水が浸入し、躯体内の鉄筋のサビによるコンクリートの中性化、タイルの浮き、剥離などの可能性が大きくなるわけだ。 この対策に用いたのがトップコート材の東亞合成㈱が開発した「アロンクリアウォール」。タイル面の上から透明で柔軟性のある塗膜を形成することで、タイルや目地モルタルを保護し、雨水浸入を防ぐ。管理組合

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