大規模修繕工事新聞1710(94号)
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の植裁や歩道の形状から、現場事務所が立てにくく、仮設計画が難航した。プレハブの現場事務所等はどうしても四角い形状で、立地スペースの確保が難しい。そこで歩道や植裁部分を借用して通路を設置。作業員の移動も施工性を高めるために重要なことなので、理事会、修繕委員会にも理解してもらったという。 次に、タイルの浮きや劣化が予想よりもはるかに上回ることが判明。当初、それでも多めの16万枚の貼り替え予定していたが、さらに5万枚の追加が生じた。 着工前に用意したタイルに5万枚もの不足である。タイルの追加についても見本焼から本生産への工程があり、数カ月の時間を要する。 このため、施工方法の検討や工程の調整が必要になり、当初は竣工が2カ月遅れる見通しになった。クレーンを使って大組み足場を組み立て・設置バルコニー側には通風性、採光性、透視性が高く、なおかつ軽量な最新のクリアメッシュシートを採用高層(20階建て)への足場設置のため、地盤を転圧朝礼風景。工事が重なる時期には100人を超えることも建物の立地状況から現場事務所設置の際、歩道や植裁部分を借用して通路を設置6 File Data. 109 東京・荒川区/トキアス管理組合アフターサービス前に修繕個所発見築11年、早めの大規模修繕実施を決断 竣工後10年のアフターサービス保証が切れる前に建物診断を実施する必要から、その延長で大規模修繕工事の検討がはじまった。 築9年、建物診断の1年前に一般応募3人、担当理事2人の修繕委員会を発足。コンサルタント会社による建物診断の結果、外壁タイルの浮きや塗装、コンクリートの劣化など、修繕したほうがよい多数の個所が発見された。 アフターサービスで分譲会社が修繕を行う部位もあり、築11年目での早めの大規模修繕工事の実施を決断した。 施工業者の選定は、業界紙に掲載した公募で集まった17社を書類審査で10社に絞り、見積依頼で4社、さらにプレゼン、ヒアリングで2社に絞り、最終的な見積額の提示で日装に決まった。 日装は統括現場代理人のほか、住居棟4棟にそれぞれ4人の責任の現場代理人を置くことを提案。中に女性の担当も入れ、主婦だけの日中など住戸内に入りやすい環境づくりも提示した。 実際の工事では、敷地内管理組合

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