大規模修繕工事新聞1706(90号)
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8パラシオン覚王山の軌跡1971年 竣工1983年 自治会設立1991年 第1回大規模修繕工事2001年 管理組合設立2002年 第2回大規模修繕工事    (屋上防水、外壁等改修、手すりアルミ化、給水・雑俳水管更新工事)2007年 耐震診断2008年 各戸玄関ドア取り替え工事2012年 アルミ窓取り替え工事、エントランスセキュリティー化2013年 EVホール自動ドア化2014年 宅配ボックス設置、電気容量アップ、照明LED化2015年 第3回大規模修繕工事    (外壁等改修、通路他アルミ窓取り替え、PS扉取り替え、共聴設備改善ほか) 3回目の工事は中部管協とともの管理組合をサポートしている建築家集団「マンション維持管理機構」にコンサルを依頼し、宅配ボックス設置、電気容量アップ(30A→60A)、照明LED化、エントランスへの大理石張りなど、マンションの価値を上げることを目的に工事を行った。 見学会で説明にあたった中村明理事長は「計画的な工事を行ってきたことにより、不動産業者の評価は20年前の600万円から今や1,300万円に上がりました」と喜ぶ。 さらに、工事費用の考え方についても、「借り入れを不安に思い、修繕工事を行わないことにより、老朽化して買い手や借り手がなくなることのほうが心配。借り入れをしてでもマンション価値をアップする工事をしたからこそ、今では子供のいる若い世帯も増え、住戸が売りに出れば賃貸の住民が即買う例も出ている」と話していた。エントランスまわりのファサード壁の石張り改修共用階段、共用廊下の防水シートを張り替えたアルミサッシ取り替え(カバー工法)日本マンション学会のメンバーが見学。中央が中村明理事長パイプスペース(PS)扉取り替え File Data. 103 名古屋市千種区/パラシオン覚王山管理組合築30年目に管理組合を立ち上げ借入恐れず、マンション価値アップへ 4月23日、日本マンション学会は椙山女学園大学でのシンポジウム、分科会報告の後、名古屋市千種区のパラシオン覚王山、メゾン千種で見学会を行った。 覚王山は住宅地として人気が高い地区で、ここで紹介するパラシオン覚王山は地下鉄覚王山駅徒歩1分に立地する。 好立地とはいえ、25年以上前のパラシオン覚王山は管理組合もなく、業者の倒産により、修繕工事が中断されたままコンクリートの破片が落下するなど、不動産業者からは最低ランクの評価を受けていたという。 その後2回目の修繕工事を前に管理組合(築30年目)を立ち上げ、中部マンション管理組合協議会(中部管協)の協力を得て、長期修繕計画を作成。公的借り入れを利用し、本格的な大規模修繕工事に着手した。管理組合

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