大規模修繕工事新聞101号(2018年5月号)
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2紙 上 採 録会場の参加者との質疑応答や意見交換「コンサル」「自治会」「高齢化」etc.3/25 東京・京橋 住宅あんしん保証本社会議室にてパークシティ溝の口管理組合の紹介コミュニティ形成をテーマに講演を行っていただきました。 講演後は、会場の参加者とともに活発な質疑応答や意見交換を行いました。毎回大好評を博す本音セミナーから、今号では会場との意見交換の様子をまとめました。マンション専門のコンサルについて会場 大規模修繕工事は管理会社等の施工会社と、設計コンサルタントに頼むというのが多いと思います。マンション専門のコンサルタント会社はどのくらいありますか?菅氏 個人事務所から大所帯のコンサルタント会社まで、またどの程度マンションに関わっているかによって、数はわかりませんが、マンションだけに特化したコンサルタントは数十社だと思います。 そこで言いたいのは、いい設計をしてほしいとか、いい工事を担保してもらいたいとかを設計コンサルタントに望まないほうがいいということです。 全国建物調査診断センターは3月25日、東京・京橋の住宅あんしん保証本社会議室で第33回大規模修繕工事本音セミナーを開きました。今回は川崎市のパークシティ溝の口から自治会長の山本美賢氏を招き、近隣マンションとの連携による<構成:編集部>自治会加入について会場 山本さんにお聞きします。自治会活動の経済基盤を作るのはどうされているのですか?強制加入ですか、それとも任意所在地/川崎市高津区物件概要/1984年(昭和59年)竣工・SRC造・15階建て・・都心へのアクセス、ショッピング等の利便性と、緑豊かな自然のバランスのとれた環境から「資産価値の下がらない優良物件」として周囲に認知されている。(参考)築34年目で76.8㎡の価格が約5,000万円という物件情報あり・2005年に立ち上げた修繕委員会による資産価値維持活動は、筑波大学の「マンション再生の成功事例」でヒアリング調査を受けるなど、高い評価を受けた。・防災・減災・高齢化対策として、住民防災組織による「災害対策名簿」を整備。「安心・安全な暮らし」のために住民自ら積極的な活動を行っている。・「SUUMO新築マンション首都圏版」の特集ページ「個性派21選!『名作マンション』の秘密」に、家と人の老いに向き合い「築100年」を目指すマンションと紹介された。 実績があって信頼できる施工業者を選べて、管理組合が望んでいる工事仕様をきちんとやってくれて、さらに安ければもっといいのだろうけれど、そういうことが管理組合自身でできれば、設計コンサルは必要ないんじゃないですかということです。 設計コンサルを雇うことで、そこから何か得られるかと期待しても、必ずしもそうとは限らないんですね。 だから、本質に戻る必要があるんです。管理組合にとって何が必要なのか、何を求めているのか。管理組合が求めていることを理解する必要があるのです。 問題はお金がないのか、先頭に立つ人材がいないのか。私がそこに解決案を提示してあげると、よく納得してくれます。 つまり、管理組合から求めることをリクエストして、それにどう設計コンサルが応えるのか、そこに期待するのも設計コンサルを選ぶ、ひとつの考え方でしょう。12棟・1,103戸セミナー会場風景菅純一郎・全建センター理事パークシティ溝の口管理組合山本美賢自治会長全建センター第33回大規模修繕工事本音セミナー

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