おもしろコラム 巨椋 修  立ち読み
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たり、ヒナになりかかっている卵を生で食べるなんてことは、かなりのグロ。そんなことだから、卵を食べる行為は、いってみれば「薬」を食べるのと同じで、病人とかじゃないと食べなかったというわけです。大体、昔の卵は大変高価なものでした。どれくらい高級だったかですって?かけそばが一杯十六文の時代に、卵の水煮(ゆで卵)が一個二十文で売られていたという記録が残っています。いまの時代だと、かけそば一杯が、立ち食いそば屋で300円くらい。普通のそば屋で600円くらいだから、それより高いということになりますね。つまり、江戸時代、ゆで卵1個が500円~010    

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