おもしろコラム 巨椋 修  立ち読み
17/18

いろり   しちりんいまや日本人の大好物となった焼肉ですが、戦前の日本人はあまりお肉を食べませんでした。江戸時代以前であれば、薬の変わりに食べるくらいでした。明治になって、欧米から肉食文化が入ってきます。そのときもほとんどの日本人は肉食に抵抗があったようです。明治から現代にかけて、日本料理として作られた肉料理としては、有名なものとして牛鍋から発達した『すき焼き』や『とんかつ』、あるいは『しゃぶしゃぶ』、他には『肉じゃが』などがあります。ここで何か気付きませんか? お肉を直火でまったく焼かなかったわけではありません。猟師さんなどは、狩った獲物を串にさして直火で焼いて食べたり、囲炉裏や七輪で網焼きにしたこともあったことでしょう。でも、直火でお肉を焼くという文化は育たなかったようです。鉄板や鉄鍋で焼くという文化も育たなかった。そうです。お肉を直火で焼く料理がないということ。焼肉の発祥は日本?韓国?020     

元のページ  ../index.html#17

このブックを見る